2012年4月18日水曜日

Property


尖閣 諸島が個人の所有物だと聞いて、いつから所有しているのだろうか、初代はどうやって取得したのだろうか、と思った。無主物先占か?無主の土地というのは存在するのか?国家に帰属していなかったのか?国家より先に無主の不動産として占有していたのか?
そもそも日本人はいつ、どうやって土地を所有したのだろう?

アメリカのproperty lawcase bookにはいつから、どうやって、土地を所有したのか、ということの説明が書かれている。欧州から移民が来る前はアメリカはすべてnative Americanのものだった、という当然のことを、当然なのに衝撃をもって理解した。Case bookにはnative Americanから土地を購入した人と政府から土地の払い下げを受けた人とが同一の土地の所有権を争った事案が掲載されている。

曰く、native Americancivilizedされていない。Civilizedされた人に所有されていない土地は無主物であり、発見した国家に帰属する。従ってnative Americanから土地を購入した人は無権利者から買ったのであり、正当な所有者である国家から払い下げを受けた人が土地の所有権を取得している。

移民が来るまで原住民がこの広大な土地に居住しており、移民が来て原住民から土地を奪ってやがて国家が成立した、ということを衝撃的に理解した。と同時にあっけないほど物事の起源に遡ることのできる国だと思った。

なお、Manhattan Islandをオランダ人が Indianから購入したというのは正確な理解ではないらしい。Native Americanには土地所有の概念がなく、土地は部族内で共同使用だったので、異国から来た人たちから友好の象徴として贈り物を受け取り、土地の使用を認めた、ということらしい。

土地所有概念がないから、native Americanの使用形態で他人の土地を継続して使用していても所有権の時効取得をすることはない、というのも判例である。
ただし、土地使用の事実はあるから、地役権の時効取得は可能である。数年に一度Indian tribeが聖地に向かって大移動をし、毎回同じルートを通り(他人の敷地の垣根を乗り越え、農地を横切り)、同じ場所で祈りを捧げ(畑の真ん中であっても)ている場合、地役権を取得しているので、妨害してはならないという判決もあった。

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